![連載](http://www.realdanchiestate.jp/wp-content/uploads/title_rensai.gif)
![生まれ変わる館ヶ丘団地 第2回 近居してみる?](http://www.realdanchiestate.jp/wp-content/uploads/re-tategaoka02_title.gif)
変化の兆しが次々に現実へと変わろうとしている今、ちょっと前のめりに、かつ暴走気味に
団地の未来を妄想しても、いいですか?
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最上階の住戸「premium」のリノベーションが完成。このモデルルームを見たら、思わず借りたくなってしまうのも分かる。
倍率ドン!
予想以上に人気みたい。
ちょっと驚いてしまいました。そして嬉しい。
ボクらと同じように団地に未来を感じてくれる仲間が、こんなにいるんだっていうことに
勇気をもらうことができる。そんな結果が出ているようです。
前回レポートした、高層棟を改装した住戸「new basic」と
デザイナーが入ってリノベーションした最上階の住戸「premium」の募集。
今回、団地を訪ねたのは、1週間ぐらいあるその募集期間のちょうど真ん中なのですが
期間の終了を待たずして、すでに平均1倍以上の倍率で応募者がいる状態で
中には数倍の倍率が付いているという区画も!
ちなみに、誤解している人が多い(し、ボクらも前は誤解していた)ので説明すると
通常URでは新築以外で抽選方式が採られることは、ほぼありません。
普通の不動産屋で物件を借りるのと同じで、申し込んだ順に借りる人が決まります。
だけど、あえて今回は抽選方式で募集をしてみるんだ!
と、鼻息荒めに構想を語っていたのを思い出します。
みんなの支持を得られて、本当に良かった。
全国の団地を管理されているみなさん。
団地が再び若い息吹を取り戻すときが来ているようです。
是非、我々にお手伝いさせてもらえれば。
と、話がそれましたが、今回リニューアルされた住戸が人気だということは・・・
そう、若い人たちが再びこの団地に戻ってくるのだ、ということです。
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これは団地で良く見かける風景。何してるのかな?と思ったら将棋なのでした。
カフェも要るかな?
さて、もうすぐ若い人たちが続々と団地にやってきます。
高尾山の中にあるような、すごい環境にある団地なので、休日はアウトドアというのも素敵です。
あるいは、部屋からの景色を眺めながら、音楽を聴いているだけでも一日楽しめてしまうかも。
先日出版した『団地に住もう!東京R不動産』という本で取材させてもらった吉田さんも
この館ヶ丘団地の住人で、休日はアウトドア三昧だと言っていました。
でもどうせなら、団地の商店街に小ぶりなカフェでもあったら素敵かも、と思うのです。
普段すれ違うだけの間柄でも、そこではちょっとしたコミュニケーションが生まれたりして。
あ、ボクらがそれを運営させてもらう、というのもいいかもですね。
ちょっと真剣に考えたくなってきます。
でも、実は簡易的なカフェは、すでにあるそうなのです。
しかも、お昼時にはいつも満席になって入れなくなるほど人気なのだとか。
その「カフェ」があるのは、団地の入り口にある「シルバーふらっと相談室 館ヶ丘」の中。
地域に住むお年寄りの人たちが、生活のことなどを気軽に相談するためのこの場所には
セルフサービスのカフェコーナーが作られていて、100円でお茶ができるそうなのです。
もちろん、若い人たちもここを使ったらいいじゃないか、というわけでは全然なく。
きっとお年寄りだけでも、そこまでのニーズがあるのだから
若い人も、お年寄りも、どちらも気軽に楽しめる、気取らないカフェがあったなら
世代を問わず団地の人たちに愛される、コミュニケーションの場になるのでは、と。
そう言えば、団地の風景で1つ印象的だったのが、ベンチで将棋を指すおじいちゃんたち。
真冬の高尾なのに、外のベンチ。でも将棋に夢中のご様子で。
もし、そこにカフェがあったなら、若い人たちとおじいちゃんが勝負をして楽しんだり
将棋教室が開かれたり、なんていう画を想像してしまうのは、ボクだけでしょうか?
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若い人たちが増えると、団地には子供も増えていくのでしょうか。
「近居」って、ありかも
お年寄りと言えば・・・
最近、可能性を感じているのは「近居」というスタイルです。
たぶん、「近居」っていう言葉、初めて聞くという人がほとんどですよね?
ボクも数ヶ月前まで知りませんでした。
近居というのは、二世帯住宅のように複数の世代が1つの家に住むのではなくて
別々の家だけど近い距離に暮らす、という生活スタイルのことだそうです。
そう聞くと、ハッとします。
団地ってまさに、近居にピッタリの場所じゃないか、って。
例えば、小さい子供のいる若い夫婦と、その親夫婦。
同じ団地の別々の部屋に住んでいたとしたら、若い世代は子供を親に託して
しっかりと働くことができるので、収入的にもメリットがあるし
親世代にとっても孫と毎日過ごせるので、寂しい思いをすることもなくて
お互いハッピーな関係になりそうです。
二世帯住宅と違うのは、お互いの距離。
離れがたくベッタリと一緒になるのではなくて、お互いにプライベートを保ちつつ
どのぐらいの近さで暮らすのかは、お好みで。
そんな関係が現代の生活には、ピッタリ合いそうです。
そして敷地が29ヘクタールもある、この広大な館ヶ丘団地なら
距離の取り方だって自由自在。
2階建の家のように、同じ棟の同じ階段を使う関係でもいいし
叫んでも聞こえないぐらい遠くに離れることだってできるのです。
介護など、お世話が必要になったら、もっと近くへ。
なんてことも可能。
これぞまさに、たくさんの人が集まって住むことのメリット。
同じ場を共有することの楽しさに、改めて気付かされるようなスタイルです。
いや・・・
血はつながっていなくても、お気に入りのおじいちゃんおばあちゃんを見つけて
擬似近居関係を築いてみる、なんていうのは・・・
ちょっと妄想が過ぎますかね?
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そう言えば、「premium」のモデルルームって・・・
そして妄想は続く・・・
そう言えば、気になる情報がもう1つ。
第1回で書いたように、今回募集した「premium」は、お客さんがモデルルームを見て
借りることが決まったら工事をして造る、という方式。
「premium」は限定2戸の募集で、すでに応募者が何組もいるようですが
このモデルルーム自体は貸し出さず、今後のためにモデルルームとして取っておくそうです。
つまり、家具も入っていて眺めもすごい、最上階の特等席が残されている
ということです。
これを使わない手はありません。
例えば、ゲストルームのようにして、団地に住む家族を尋ねてきた人が
一晩泊まれる場所にするとか・・・
実はこの団地の住戸は40~50平米が中心で、おじいちゃんおばあちゃんのところに
孫が遊びに来ても、泊まっていくのに充分な広さとは言えません。
でもゲストルームに泊まることができれば、気兼ねなく遊びに来ることができるし
団地の住みやすさに気が付いて、さっきの近居みたいなことにつながっていく・・・
なんてことも。
あるいは、「トライアルステイ」というのも良いかもしれません。
団地に興味があるけれど、本当に快適に住めるのかどうか、ちょっと試してみたい
という人に、試し住みの機会を作るのが、トライアルステイ。
ボクらは、各地のR不動産でこのトライアルステイを実施しているのですが
以前URにも企画を提案したことがあります。
その時は、別の条件が絡んでいて実現はしませんでしたが
このモデルルームがあれば、そんなこともできそうな気がしてきます。
もしかすると、ボクらが今改めて団地にワクワクしているのは
そんな新しいことを試みる余地が、たまに顔を覗かせるからなのかも・・・
ということで、次回はそんな新しい試みの中から、ベロタクシーについてレポートします。
ベロタクシーの「ベロ」はフランス語で自転車の意味。
自転車のタクシーが、団地の自治会の手によって運営されるのです。
第1回の時点では、未確定な部分もありましたが、東京都からの補助金も下り
正式にスタートを切ったこのプロジェクト。
新緑の団地に、お年寄りを乗せたベロタクシーが疾走する様子を、次回お伝えできればと思います。
お楽しみに。
※「new basic」タイプは2013年3月以降、抽選ではない通常の募集形式でも、募集開始予定です。
館ヶ丘団地の紹介ページ(団地R不動産)
http://www.realdanchiestate.jp/?p=879
「Tategaoka」館ヶ丘団地 特設サイト(UR)
http://www.ur-net.go.jp/akiya/tokyo/tate/
館ヶ丘団地の物件情報(UR)
http://www.ur-net.go.jp/akiya/tokyo/20_2600.html
【連載】生まれ変わる館ヶ丘団地
第1回 38年目の転機
第2回 近居してみる?
第3回 そして走り出した