食事をするダイニングと、料理をするキッチンが1部屋になったタイプの部屋。
実は、このダイニングキッチンは、1951年に作られた51C型という公営住宅の標準プラン(間取り)において初めて登場する部屋の造りです。
それまでは、畳の和室にちゃぶ台というスタイルで食事をし、ちゃぶ台を畳めば寝る場所にもなるという生活様式だったのに対して、食べる場所と寝る場所を分離すること(食寝分離)を目指したこの間取りは、当時モダンな生活の象徴でもあったそうです。
ちなみに、このダイニングキッチンという言葉は和製英語らしいので、頑張って良い発音の英語で言っても、外国の人には伝わらないかもしれないですね。ご注意を。
関東大震災からの復興のため、被害の大きかった東京と横浜の16箇所で建てられた集合住宅。
当時の内務省が作った財団法人同潤会によって建設されました。
震災前の東京は下町を中心に、木造の建物が密集していて、このことが被害を大きくする原因でもあったため、不燃の建物である鉄筋コンクリート造の集合住宅を供給することが目指されました。
日本の鉄筋コンクリート造の集合住宅としては、初期にあたり、当時としては最先端の設備などが導入されたそうです。
また、その独特な雰囲気とレトロな味わいで、近年でも人気が高く、取り壊しの時には、保存運動が起こった建物も多くありました。
低層の集合住宅で、いわゆる「長屋」状に隣戸と壁を共有しているタイプのもの。
そして、各住戸にテラスと庭が付いているのが、テラスハウスの特徴です。
団地の場合だと、一般的なのは鉄筋コンクリートで作られているタイプです。
阿佐ヶ谷住宅や多摩平団地など、初期の団地に多く登場しました。
昭和30年代には団地の2割が、このテラスハウスだったそうです。
住棟の形のひとつ。
造りとしては、2つの片廊下型の住棟を、廊下側を向かい合わせになるように並べて、その廊下をブリッジやエレベーターホールなどでつないだような形です。もしくは、その組み合わせを複数。
つまり、空から見るとロの字(長細い)をしていて、真ん中が吹き抜け、その吹き抜けの両側に廊下があるという造りです。
外観としては、両面にベランダが並ぶ、ぶっとい住棟という感じですが、内側の吹き抜けにはすごい光景が出現します。
上下にズラッと廊下が伸びて、そこにドアが規則的に並ぶ吹き抜けは、ミニマルかつダイナミック。
根強いファンもいるみたいです。
(関連項目)
> 片廊下(型)
「団地」と、ひとことで言っても色々な団地があります。
と言うか、同じ種類のものを1つの敷地に集合させたのが団地なので、パッとみんなが思いつく集合住宅の団地以外にも、一戸建の団地もあれば、工業団地や農業団地というのもあったりします。
もちろん、このサイトで扱うのは集合住宅団地。
賃貸の団地を運営している主体も様々で、全国的に団地を運営している「UR」以外にも、各地方自治体が所有している団地や、社宅の団地など民間の団地もあります。
例えば、東京ではURの団地もあるし、都営住宅も、東京都住宅供給公社(JKK)の団地も、区営住宅もあります。
ちなみに、このサイトでは賃貸の団地を主に扱いますが、分譲されている団地も沢山あります。